菓子工房『遊々椿』の「おいり」

香川は秋祭り真っ只中、香川のお祭りは夏で終わらないようです。
今朝起きると外から賑やかな楽しそうな音が聞こえてきました。チンチンドンドンチンドンドン~♪という鐘と太鼓の音にあわせて家を訪ねて踊っていたのは”獅子舞”。”獅子舞”なんておとぎ話に出てくるものだと思っていましたが、まさか実在するとは・・・。
というのも、香川県は”日本一の獅子舞王国”とのこと!全く知りませんでした。香川の秋祭りなどによく登場するそうなので、これからも見られる機会がありそうで楽しみです。
そんな今日は香川県の西部にある観音寺市で行われる、香川の中でも大きな秋祭り”さぬき豊浜ちょうさ祭り”に行ってきました。五穀豊穣や豊漁、平安を祈願して行われる伝統的なお祭りは3日間にわたって行われ、今日は最終日。23台の豪華絢爛な「ちょうさ」という特別な太鼓台がこのお祭りの魅力です。
一の宮神社に集結している様子、間近でみる「ちょうさ」はかなりの迫力ものでした。
せっかく観音寺まで行ったので行ってみたかったお菓子やさんへ。昨今デザートやドリンクのトッピングとしてよく見かける、香川の伝統的名お菓子「おいり」を明治初期から作っているという『菓子工房 遊々椿』。
住宅地にある工房兼店舗。
味のある看板から歴史を感じます。
店舗は入り口のガラス張りの部分で、購入したい場合は入り口のインターホンを鳴らすようになっていました。お店に入るとふんわ~りと甘くほんのりニッキの香り。
欲しかった「おいり」が様々なパッケージに入っていました。色鮮やかな丸い粒が可愛らしく、口に含むとサクフワッと溶けてしまうような、ほんのり甘く柔らかい食感の餅菓子「おいり」は、一度食べ始めるととまりません。この「筒入りおいり」は¥350。筒に名前を入れて結婚式のプチギフトにしたり、子供の誕生記念品として配ったりするなど、おめでたいお菓子として使われているそうです。そもそも「おいり」は香川県の西の地域の”嫁入り道具”の一つ、婚家の一員として「心を丸く持って、まめまめしく働きます」との意味が込められており、婚礼の際お嫁さんのお土産として使われるという独特の風習をもっているそうです。
風習の由来は古く戦国時代までさかのぼり、丸亀城主生駒親正公の姫君のお輿(こし)入れの際、領下の郡家の農家の人が五色の餅花で作ったあられをお祝いに献上したところ、たいそう喜んだというのが始まりとのこと。
製法もとても繊細で、完成までに1週間も要する「おいり」ですが、『菓子工房 遊々椿』では変わらぬ製法で作られ続けているそうです。歴史あるお菓子がその製法や形を保ち続けたまま地域の方々に愛され続け現代では広く全国でも使われているなんて、そんな「おいり」により一層魅力を感じます。
ごちそうさまでした。
【菓子工房 遊々椿】
http://www.youyou-tsubaki.com/
【店名】 菓子工房 遊々椿
【定休日】 不定休
【営業時間】 9:00 ~ 18:00
【住所】 香川県観音寺市茂西町2-3-4
【アクセス】 JR予讃線「観音寺」駅から北へ、徒歩で15分
【MAP】
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